スラムの片隅から世界を、、【YUMEKAKE/JOHN's diary】

国際協力活動のなかでのマジメな話からゆる~い話まで/海外から日本から

【子どもたちの笑顔が教室に戻る日】 ~フィリピンでもやっと学校における対面授業が始まろうとしている、、   (#SDGs #貧富の差による教育格差 #新型コロナウィルス #フィリピンの学校教育環境 #モジュールクラスから対面授業へ #学校生活から学ぶことは勉強だけではない)

NGOの支援地域のひとつである山奥の村にある学校。

小学校から中高校までの学校で、午前、午後、夜間、と時間を分けて、ここらの村の子どもたちが通っている。

フィリピンの義務教育(貧困等の理由により就学をしていない子どもは多くいるが)は、日本で言う高校卒業まで。

コロナのパンデミックにより2020年3月より、学校における対面授業が禁止され、その後、モジュールクラス(Modular learning)という形での家庭学習(要は宿題)による学校教育が行われ、やっとここ数カ月(地域によって差はあるが)、徐々に、学校におけるface to faceの授業についてのモニタリングが許可され始めた。

2年以上にも及ぶ学校での授業の禁止と大量の宿題で、ストレスがたまりまくっていた子どもたちは、学校再開に喜び、今後のさらなる緩和に大きな期待を抱いている。

現状は、クラスを3つに分け、週に3日だけ、学校に通い、モジュール(宿題プリントという形での)との併用で授業が行われている。というか、クラスといっても、まだ全員と顔を合わせたことはない。

そして、このように現在も続く家庭学習によるモジュールクラスでは、例えばお金がある家の子どもはオンライン授業が受けられ、貧困層の子ども(ネット環境がない)は、ひたすらプリントをやるだけ。先生に教わることができないので、ぜんぜんわからなかったりもする。家族が協力してプリントをやるにしても、貧困層の親は残念ながら学校に行っていなかったりして、教えてあげることもできない。また、提出期限があるので、姉が弟のプリントをやってあげちゃったりもする。学校に行かずにただただプリントをやることに家族(本人も)が意義を見出せず退学してしまった子どもも多くいる。まあ、退学も簡単(義務教育なのに(;'∀'))なら、復学も容易なので、来年からまた学校に行くと言ってる子もいる。ちなみにフィリピンは小学校でも「落第」があり、また、様々な事情で学校に行けなかった子どもが、年上になってから学校に行き始めることも珍しくないので、もともといろんな年齢の子どもがクラスにいる。

で、この2年間以上もの間、家庭学習が続き、それによって改めて新しい形の教育の可能性(例えば、学校に行っても授業にぜんぜんついていけなかった子どもが、家庭学習によりとりあえず勉強に向き合えるとか)も指摘されてはいるが、それ以上に弊害の方が大きいのが現状だ。

まず、ネット環境があり、オンライン授業が受けられる子どもと、教えてもらってもないプリントをやるだけのスラムの貧困層の子どもとにおける、教育格差の問題があげられる。学校での集団授業が始まれば、この問題がより顕著になる。ただでさえ授業についていけずにいた子どもは、一層困難な状況になっているだろう。

そう、貧富の差による教育格差は、コロナ前よりもより大きくなった。

それに、学校で教えることは、勉強だけではない。家族以外の大人や先輩後輩、同世代の子どもとのふれあいの中で育まれる社会性の学習も、学校の大きな役割だと思う。クラスメイトと話したり遊んだり行事を楽しんだり、そんな貴重な時間も、この2年以上の間、培われることがなかった。

コロナによって失われた時間と経験を取り戻すことはできないけれど、でも、徐々に始まる学校生活の中で、少しづつでも、思い出深い日々を過ごしていってほしい。

そんなこんなで学校での授業が始まるといっても、やはりまだいろんな制限がある。ソーシャルディスタンスやマスクの着用、床には机の位置だけでなく、接触を避けるために移動する際の道順が矢印で示されてたりする。おしゃべりもいちおう禁止(といってもフィリピン人ががまんできるはずがない(^^;))。

ちなみに常夏の国フィリピンだけど、もちろん(?)教室にエアコンなんてものはない。あ。この椅子と机(?)が一体化した会議室で使うようなやつを学校で使ってるのも、日本的には違和感があるかも。そして、山にあるこの学校は、広い範囲の地域にひとつなので、ずいぶん遠くから峠を越えて通う子どももいるし、そして、校舎は山の斜面に建てられ、、、学年が上がるごとに教室が山の上になっていく。小学校の時間とか、6年生は学校に着いてからもけっこうな山登りをしなきゃなんない(^^;)

ちょっとわかり辛いけど、違う山から小学校の全景(真ん中辺り)を撮った写真がこれ。

なにはともあれ、今後もコロナの感染状況の波は続くだろうけど、できればもう後戻りしてほしくない。

NGOで運営してるスラムの子どもの施設も、一昨年からずっと、困難な生活環境に置かれている子どもの個々の世話とかはできても、地域の一般の子どもを受け入れてみんなで集まって行うクラスルーム等は許可されてなかったが、来月から再開できる。

NGOの現地事務所のある地域の小学校は、8月から学校での授業が再開されるとのことだ。

にぎやかな子どもたちの笑い声が、きっともうすぐ、教室に戻ってくる。

子どもたちはみんな、その日を楽しみにしてる、、

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自分は、国際協力NGO「HOPE~ハロハロオアシス」の代表を務めています。(詳しくは下記「自己紹介・NGO連絡先」リンクをご参照お願い致します。) あ。「YUMEKAKE」というのは、NGOの活動のプロジェクト名(YUMEKAKE PROJECT)です。世界の子どもたちの、笑顔と希望と夢の架け橋になりたい、という意味です。

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