スラムの片隅から世界を、、【YUMEKAKE/JOHN's diary】

国際協力活動のなかでのマジメな話からゆる~い話まで/海外から日本から

【「また来てくれる?」笑顔と哀しみを宿した瞳で少年はたずねた、、】~ストリートチルドレン・ホームレスへのフィーディングinフィリピン・セブシティ~

#小さな命の大切さとぬくもり #都市の光と影 #SDGs #ストリートチルドレン #スラムの貧困 #子どもの貧困 #フィリピンセブ #海外ボランティアスタディツアー #国際協力NGOの草の根支援 #ホームレス炊き出し#格差社会の現実と著しい貧富の差

フィリピン・セブシティのダウンタウンにて、ホームレス(路上生活者)、ストリートチルドレンへのフィーディング(給食)を行った。
大鍋で作った、ライスとルガオ(おかゆ)とモンゴスープ(大豆みたいなモンゴ豆のスープ)を、車に積み、日本やドイツからのボランティアと一緒に、支援活動に赴いた。
初めは、あらかじめ手配しておいたジム(半屋外の体育館)でのフィーディング。
アナウンスをしてあったので、既に列ができており、路上生活をする大人や子どもが、それぞれ容器を持って集まった。
その後、続けて、通りに出て、路上生活者が多くいる場所に車を止める。
そして、周辺の路上生活者に声をかける。
道端で寝転ぶ人や橋の下で生活する家族、川で水浴びをするストリートチルドレンを呼ぶ。
「ご飯を持ってきたよ」と。
だんだんと人が集まってくる。
いつのまにか行列ができる。
もちろんみんな徒歩だし、自分らもそんなに遠くまで呼びにいけるわけではない。
でも、途中で早々とモンゴスープが無くなってしまうくらい、たくさんの路上生活者が集まる。
これが、このセブシティという、大都市の現実だ。
すぐ近くには有名な観光地や教会、大きなショッピングモールもある。
少し足を伸ばせば、世界有数のビーチリゾートが連なる。
しかし、その裏には、果てしないゴミ山があり、多くのストリートチルドレンが飢えに苦しんでいる。
著しい貧富の差。
そして、「貧」の占める割合の多さが、ここフィリピンの深刻な問題のひとつなのだ。
食器さえ持っていない子どももいる。
そういう子には、ビニール袋に食べ物を入れて渡してあげる。
路上での給食作業ということもあり、楽しく盛り上がる、とかではないが、列に並ぶ子どもに話しかけたりしているうちに、だんだんと表情が柔らかくなり、笑顔がこぼれたりする。

たまに見かける(日本でも)のだが、路上生活者の中には犬や猫と暮らす人がいる。
自分の食べ物にさえ困っているのに、どうして?と思うかもしれないが、何らかの事情があって、家族と離れ、ひとりで路上生活を送る人にとっては、大切な家族であり、癒しなのだろう。
子犬を抱いて列に並ぶ彼が、抱いたままだとご飯を受けとれないので、代わりに抱いてあげた。かわいい子犬のぬくもりが、確かな生命の息吹が伝わる。
こんなふうに、心をあたため合いながら、命を支え合いながら、彼と犬は一緒に暮らしているのだろう。
社会から見放されたホームレスも、通りで汚れる野良犬も、どっちも大切な命なんだ。
ひとりのストリートチルドレンが、話しかけてきた。
現地語でよくわからなかったので、現地スタッフに聞いた。
彼はこう言った。
「また来てくれるの?」
少しの笑顔と、深い哀しみを宿した瞳で、少年はそうたずねた。

「うん、また来るよ」

そう返事した。


定期的にこの活動を行っているので、決して嘘ではないが、
でも、約束もできない。

でも、必ず、また来るから。

彼らはべつにこのような食糧配給を期待してたり、当てにしてるわけではない。
だがやはり、残飯ではない、作り立てのご飯をお腹いっぱい食べられたら嬉しい。
次はいつだろう、って、期待して待つような気持ちは、もう擦り切れてしまっているかもしれない。
願ってもどうせ叶わない。
その願いが、ただ「お腹いっぱいになること」だとしても。

それがこの少年たちをとりまく当たり前の、そして過酷な現実だろう。

それでも、

こんな厳しい毎日の中に、少しでもうるおいや喜びを届けてあげたい。

もしかしたらこの一杯のおかゆが、ひとつの命を救うかもしれない。

この支援活動や束の間のふれあいが、もし希望になるのなら、それは残酷なことなのだろうか?それとも何か明日に繋がる意味のあることなのだろうか?

自問自答や試行錯誤が渦巻きながら、それでも今、できることを続けようと思う。

だから、

必ず、また来るよ、、、

yumekake.com
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自分は、国際協力NGO「HOPE~ハロハロオアシス」の代表を務めています。(詳しくは下記「自己紹介・NGO連絡先」リンクをご参照お願い致します。) あ。「YUMEKAKE」というのは、NGOの活動のプロジェクト名(YUMEKAKE PROJECT)です。世界の子どもたちの、笑顔と希望と夢の架け橋になりたい、という意味です。
このブログでは、国際協力活動を通しての視点で、海外また国内の、様々な問題や出来事、スラムや難民キャンプの人々の生活、NGOの活動の様子等を、時に真面目に、深く、時にゆるく、書いていきたいと思います。 そして少しでも、皆さまに、世界の様々な現実を知ってもらえるきっかけを届けたいと思っています。
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