スラムの片隅から世界を、、【YUMEKAKE/JOHN's diary】

国際協力活動のなかでのマジメな話からゆる~い話まで/海外から日本から

「I am not plastic」~キャッサババッグから感じる未来への可能性と、タピオカミルクティーやかつてのナタデココに見るファッションフードブームの危険性   (#タピオカの原料キャッサバ #飲める食べられるバッグ? #キャッサバケーキ #フィリピンのナダデココブーム後の悲惨な状況 #フィリピンブードルファイト #子どものおやつはココナッツ #原始に帰るための未来を作るために前に進むという矛盾 #ブリッジオブライフNGOジャパン #SDGsエコサスティナブル)


こないだ、とある団体(「ブリッジオブライフNGOジャパン」※下記🌏に紹介)の方と会食・ミーティングをした。
フィリピンのことや、おたがいの活動のこととか話して、おいしい鍋もふるまってくれて、とても有意義な時間を過ごした。
どうもありがとうございました😊

ところで、その際に、写真のキャッサババッグを頂いた。

「I AM NOT PLASTIC」

質感はソフトなプラスティックなのだが、実はこれはキャッサバという植物から作られている。これ。


山芋みたいな感じ?

ところでこのキャッサバ。

ちょい前にめっちゃ流行ったタピオカの原料。

て思うと、タピオカミルクティーとか、チャラい飲み物っぽいけど、実は健康に良さそう😁

NGOの現地事務所があるフィリピンでも流行ってて、「日本でブームなやつってどんなだろ?」とフィリピンで飲んだりした。
流行ったタピオカミルクティーの発祥は台湾らしいのだが、キャッサバはフィリピンでもよく獲れ、食材として昔からよく食べられている。これはキャッサバケーキ。フィリピンの庶民のスィーツ😊

タピオカの食感から想像するとわかると思うけど、もちもちしてておいしい😁

ところで、日本の歴史で初めてタピオカが登場したのは、戦後に、そのフィリピンから食料として輸入されたのが始まりとされている。第二次世界大戦の敗戦によって深刻な食糧難を迎えていた日本に、フィリピンから安価な輸入食品として提供されたのがタピオカだった。当時はタピオカを、米に変わる主食として食べていたという。

そんなフィリピンとゆかりの深いキャッサバ。

どうしてあれが女子に人気なの?って自分は思ってしまうのだが、けっこうハードなもちもちで、よく噛まないと食べられないくらい。てことは、耐久性と柔軟性があるってこと。じゃあ、、、

なわけで、こんな、まるでプラスティックなバッグに生まれ変われた。

何も言われなきゃ、ほんとふつう(で、柔軟性と手触りが良い何気に高級感のある)のプラスティックバッグだ。レジ袋として渡されたら、違和感なく使うだろう。

でも、100パーセント天然素材キャッサバ芋のでんぷんに、植物油と天然樹脂を組み合わせて作ったもの。めっちゃエコ😁

植物由来の100パー天然素材の、言うなれば「食べられるプラスティックバッグ」。

まあ、食べるかどうかは置いといて😅、少なくとも、自然に還ることができる。

ちなみにこのキャッサババッグは、インドネシアで生産されてる。日本で通販とかで買えるが、やっぱまだ高い。一般に流通してる大量生産商品ではなく、いわゆる「サスティナブルなエコ商品」。て書くと高そうでしょ?😅

でもこれがもし、一般に普及したら、間違いなく環境に良いし、また、世界に広がり、流通ラインに乗り、大量生産すれば、コスト削減で安くなるし、原料となるキャッサバ農家も潤って、それこそSDGs(持続可能な開発目標)ってやつだ。

フィリピンでも馴染みの深いものであるし、何かしらの形で、地球に優しく、生産者にも優しい、エコとフェアトレードと絡めた製品や活動に繋げていけたらいいな、なんて思う。

ところで、ふと思ったのが、1992~1993年、やはり日本で昔めっちゃブームになったナタデココ。これもフィリピンの特産品だ。

ナタデココのナタは、スペイン語で浮遊物、ココはココナッツの意味。フィリピンでそこら中に生えてるココナッツが原料ってわけだ。

そんなこんなで、日本で突如として吹き荒れたナタデココ旋風で、大手商社がこぞって買い付けに走った。

フィリピンは特需景気に湧き、生産者は熱帯雨林を切り拓いてココナッツの木を植え、新しい工場を建て、生産増大をはかった。フィリピンの生産額は前年の24倍、2580万ドルに達し、果実加工食品輸出額の31%を占め、その96%が日本へ輸出されたそうだ。

ところが翌94年には、すでにブームは終わっていた。

フィリピンにはココナッツ農家の廃業者、莫大な負債と不用になった工場、熱帯林の伐採と酢酸の廃棄による環境破壊が残り、失業者があふれたという。ファッションフードの暴走が引き起こした悲劇的な事件である。

先進国主導の無責任なブームと商業主義に利用され、バブルが弾ければ見捨てられる途上国の人々。ブームが落ち着きを見せてるタピオカのことを考え、同じようなことが起きていなければいいな、なんてふと思った。

もしかしたら、各国の数年のタピオカブームで、キャッサバ生産者や工場が増えたと思う。そしてブームが去り、途方に暮れている人々も多いかもしれない。しかし、このキャッサババッグのように、その「兵どもが夢のあと」を補い、継ぐ、また、一過性でないムーブが広がれば、ブーム終了による失業者増加というネガティブな状況が、新たなエコ産業としてのポジティブな未来へと、変換されると思う。

そういう意味でも、このような「自然にあるもの」を利用する取り組みは素晴らしいと思う。

現状、やっぱり問題はコストだよね😓

いくら環境に良くても、高かったら、ただのセレブのおしゃれ商品で終わってしまう。

これが、そこらのスーパーでレジ袋として以前の様に渡されるくらいにローコストで普及・流通したら、世の中、だいぶ変わるのになって思う。

ところで、自分の思う、マジで世界中の人々が見習うべきエコな習慣がある。

べつに、ここ数年のSDGsブーム(日本では)や環境への意識向上により、取り組まれてることとかではなく、地域の当たり前の習慣として、特に意識せずに(だからより素晴らしい)行われてること。

フィリピンでの、伝統的な食事方法としてあるブードルファイト。

今では、何かのイベントや集まりの時とかに行われることが多いが、ちょっとした近所のお昼ご飯とかでも、ご近所さんが集って行われてたりする。

ご飯ろおかずをバナナの皮の上に広げて、みんなで手掴みで食べるってやつだ。

お皿もマイ箸もいらない。

すべては自然に還る。

子どもたちの今日の御馳走は、山で採ってきたココナッツ。もちろん包装紙もないし、体に悪そうな化学調味料もいらない。


文明の利器に頼らない昔からの土着な風習を、庶民レベルで当たり前に続けてる。そしてそれは、自然とまだうまく共存できてた頃の人類の素朴な生き方。それが当たり前に生活していたら、よくわからない横文字の環境保護の用語を意識する必要もない。

もしかしたら不便で、もちろんおしゃれできれいでもない、そんな原始に返ることが、実はいちばんのエコでありSDGsなんだろうと思う。

もちろん文明の便利さに慣れて、たぶんもうそれを棄てられない人類は、今さらそこには戻れない。だから、逆に今あるもので工夫して、原始に帰るための未来を作るために前に進む、という矛盾を追求していくしかないのだろう。すべては自業自得だということを意識しながら。ところでこのブードルファイト。

最近は、フィリピンの伝統的な食事方法として、レストランとかで「ブードルファイト体験」みたいな感じで、おしゃれで珍しく楽しいイベント的なものとして提供されてたりする。

そして、お客はその体験に高いお金を払う。

なんとなくエコな気分にもなるだろう。

でも、そういうことじゃないんだよな🙄



🌏
【ブリッジオブライフNGOジャパン】
https://yuukaiwasita1108.wixsite.com/ngo-site
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